原始反射主体からジェネラルムーブメント主体へ
2022/01/12
こんにちは。
”無理なく自然にこどものできることを増やしていく”
個性をはぐくむ運動発達サポートStarsの中野 朱里(あかり)です。
「赤ちゃん学」が注目されていることをご存知でしょうか。
脳科学や認知科学の中でも、人間を理解するために、
”赤ちゃん” =胎児 からの研究 が新たな試みとなっているのです。
ここで興味深かったのが、昔は胎児は「原始反射」=外からの刺激があって動く ということが運動の主体とされていたのが、
今は『ジェネラルムーブメント』=赤ちゃんが自ら動く ということが主体とされていることです。
この発見は実は、社会の”育児観”をも大きく変える影響があります。
外からの刺激が大切であれば、適切な刺激を与えた方がいい。
しかしそれが、自ら動くこととなると、むしろ赤ちゃんの自発的な運動を邪魔しない方がいいということになってくるのです。
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「動くこと」の重要性
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成人の脳科学でもこんな研究結果が出ています。
これまでは、「知覚→認知→運動」という考え方が常識で、
「運動」がもたらす脳への影響が軽視されていたのが、
今は、「運動→知覚→認知」という、
赤ちゃんはまず動き、そして環境との相互作用によって周りの変化を知覚し、
相手を理解するものであると
「運動」の重要性が高まってきたのです。
”フェルデンクライス”の考え方は、
「動き」を基に人の行動を変える という
後者の概念をとても大切にしているので、
この研究結果が個人的にもとても腑に落ちました。
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「強制」は混乱と緊張をもたらす
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”訓練”の現場にも、科学は影響している様です。
以下、脳性まひ当事者の研究者の方の文を参照します
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「いきなり訓練をしろ、これが正常なパターンだからこれを覚えろ」
と言われて有無を言わず訓練させられた中で、
それまでは自分の中でうまく動かせないまでも少しは自分の意思で動かしていたのに、
「この方法で動かしなさい」と言われて強制的に運動パターンを入れ込まれた結果、
それまでにあった自己の内部対応機能と訓練によって強制的に持ち込まれた内部対応機能の二つが混在することになって混乱が起こった。
健常者規範の下で監視される程に、身体の緊張は強まり自由度が減った。
一人暮らしをし、監視を逃れたことではじめて自らの探索と知が生じ、
皮肉なことに、強制されて行っていた訓練よりも、
日常の中で出会う、介助者の方との触れ合いの方が、より健常な人の動きをイメージしやすくなった。
無理に動きに沿わせることはこわばらせるばかり。
医学には限界があり、身体と環境の限界を見定めながら、
セラピストと当事者が互いの良きを更新させていく「共同研究過程」と考えるべき。
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レッスンに来るお母さん達からも、
『リハビリや今までの方法だとこわばってしまうのに、
こちらのレッスンでは緊張が解けて不思議です。』
といったお声も聞くのですが、
その意味をこの当事者の方が語ってくれている様に感じました。
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やり方を固定するのではなく、
常にこども自身を観察し、一緒に常にアップデートさせていく。
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そんな関わり合いこそが重要ですね。
こどもの発達を考えるとき、ベースとなるのは、
やはり ”動き” を基に様々なことを認知していくということです。
お子さんに対する「運動」への考え方を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
𖤣発達の個性を大切に𖤣𖥧.
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